「家族葬で」「弔問・香典辞退」と言われたときの対応とマナー

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●近年弔問や香典を辞退した近親者のみの家族葬が増えてきましたが、家族ではないけれど故人とのそれまでの関係から知らん顔もできない…。

 そんなとき、弔問や香典を辞退されたものの、何かの形でご遺族に失礼にならないような弔意の表し方はないものでしょうか。

 このページでは、そんな「家族葬で」「弔問・香典辞退」と言われたときの弔問のマナーについてご紹介しています。(当サイトのすべてのページは、本文下のページリンクからご覧いただけます。)


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「家族葬で」「弔問・香典辞退」と言われたときの対応とマナー


家族葬に弔問に行くかどうか迷った時の判断基準

 どのような葬儀でも、故人の死を悼みご遺族の心痛に寄り添う思いに変わりはありません。けれど、近親者のみで執り行われる家族葬弔問・香典の受け取りを辞退したいとご遺族が希望する葬儀には、一般的な葬儀の弔問とは違うマナーというものがあります。

 通常「香典・生花・弔問の儀は固くご辞退申し上げます」「家族葬で」と申し添えられた訃報には、「近親者だけで静かに故人を見送りたい」ので「近親者以外の方の弔問はご遠慮ください」という強い思いが表れています。

 そのため家族葬は近親者ではない仕事関係、友人関係やご近所付き合い程度の関係の場合、弔問を控えるのがマナーです。

ここに注意!

 ただし故人とは日頃のお付き合いがほとんどなくても、続柄が親族である場合は、あらかじめ喪主あるいは喪主側に弔問や香典について尋ねて判断を仰ぐほうがいいでしょう。

 また家族や近親者でなくても、一般的な葬儀であれ家族葬であれ「まずは駆けつけて弔意を示すべき」と考える方も多くおられるかもしれません。

 けれど、事前に近親者のみでという通知を受けている以上、それは「近親者のみで静かに故人を送りたい」というご遺族の意志の表れですから、その意志を尊重して近親者ではない限り弔問を控えるのが正しいマナーといえます。

 いうまでもなく、本来故人に弔意を表す行為はマナーにかなった正しい行為に違いありません。けれど冒頭でもお話したように、近親者のみで執り行われる家族葬弔問・香典を辞退するとご遺族が希望する葬儀には、一般的な葬儀の弔問とは違うマナーというものがあるということを心に留めておきましょう。

 近親者のみの家族葬との知らせを受けながら自分の気持ちだけで葬儀に参列するのは、明らかなマナー違反ですし、場合によっては自分の体面を守りたいだけなどとの誤解を招きかねないので注意が必要です。

 いずれにしても、弔問は自分の意志よりも故人と遺族の意志を尊重し、その心情に寄り添うことが大切です。遺族の意志に反して弔問に行くのはマナーに反すること、慎むことが最大の弔慰でありマナーなのだと心得ておきましょう。


それでも弔意を伝えたい場合

 とはいうものの、故人とのそれまでのお付き合いによっては、やはりどうしても弔意を伝えたいということもあると思います。

 そんなときは、辞退されることを承知の上で、一度喪主側のご遺族に電話で葬儀に参列させてもらえないかと尋ねてみるのもひとつの方法ではあります。ただし、ご遺族や喪主側から、やはり近親者のみで…というご返事であれば、それ以上無理にお願いしないほうがいいでしょう。

 また弔問を控える代わりに、ご遺族側のお許しがいただけるなら、弔電を送る、供物(線香やろうそく)や供花を送る、という方法もあります。

ここに注意!

 もちろんいうまでもないことですが、ご遺族側が重ねてそうした弔意のすべてを辞退させていただきたいということであれば、ご遺族の意志を尊重して、なにもしないことが最大の弔意と考えましょう。


葬儀後に弔問に伺う方法

 すでにご紹介しているように、ご遺族や喪主側の意志が近親者のみで…ということであれば、近親者以外は葬儀への参列を辞退するのがマナーです。けれど、ご遺族の意志としては、「葬儀を家族などの近親者のみで行いたい」ということですので、必ずしも葬儀が終わったあとの個人的な弔問までお断りされているわけではないと考えることもできます。

 そこで、どうしても御霊前に手を合わせたいということであれば、ご遺族のお許しを得てからという条件付きですが、四十九日までを目安に、後日香典を用意して弔問に伺い、香典を辞退されれば取り下げて仏前に手を合わせて弔意を示すという方法もあります。

 もちろん、それもかならずご遺族の同意を得なければなりませんが、葬儀が終わった後の弔問に関しては快く受け入れてもらえる場合もあります。その際、お花やお菓子、お線香や蝋燭を持参していくと喜ばれることが多いようです。

 もしも遠方で持参することができない場合は、送るという方法もありますが、いずれにしてもご遺族の同意を得てからにしましょう。


香典を用意するかどうかの判断基準

 基本的に喪主やご遺族側が香典を辞退するという意志を明確に示されているかぎりにおいて、弔問の際に香典を用意する必要はありません

 葬儀は故人と遺族の意志を最大限に尊重するべき場で、弔問する側の意志を押し付けて香典を受け取らせるのは失礼にあたります。

 なぜなら、それはご遺族側の意志に反することですし、無理強いすることは ご遺族にとって本来予定していなかった香典返しを用意しなければならなくなり、かえって迷惑になることもあるので注意が必要です。

ここに注意!

 たしかに弔問に伺う側としては、手ぶらでは…と思うのも無理はないことですが、香典を辞退するには辞退するだけのご遺族側の理由もあります。それは供物や供花でも同じことです。安易に手ぶらでは…と何かを持参することは、遺族の意志に反する行為であることも心に留めておきましょう。


親族として心得ておくこと

 一般の弔問客の場合は、ご遺族の意志に従った行動をとることに何の問題もありません。「香典・生花・弔問の儀は固くご辞退申し上げます」「家族葬で」と申し添えられた訃報には、その意志を最大限に尊重して行動すれば良いことです。

 ただし、親族の場合は「香典・生花・弔問の儀は固くご辞退申し上げます」「家族葬で」という意志に対して、一般の弔問客とは違う微妙な忖度(そんたく)が働く場合が多くあります。

 そのため、あくまでも一般的傾向としてですが、香典を辞退しない家族葬の場合、一般の弔問客からの香典が期待できない分、喪主側の葬儀の負担が大きくなることを見越して、親族は通常香典に包む金額をすこし多めにする傾向があります。

 また、香典を辞退している家族葬の場合でも、親族として手ぶらでは気持ちが許さないということもあって、いったん持参して喪主側からあらためて「辞退しているので…」という言葉を受けてから取り下げるという手順をとるケースも多くあるようです。

 なぜなら、香典を辞退しているからと持参せずに弔問にでかけて、他の親族が香典を差し出して喪主側が受け取った場合、持参しなかったことを後悔することになりますし、正しいことをしているのに後味の悪い思いが残ってしまうからです。

ここに注意!

 こうしたことを避けるためにも、親族の弔問の場合は、できるかぎり親族間であらかじめ話し合ってどうするかをきちんと決めておくことが大切です。


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